近年高齢化社会や年金2000万円問題を背景に、不動産投資を始める人が増えています。
特に退職金などのまとまったお金が見込める方は、老後の適度な仕事としてアパート経営などを視野に入れている方もいるのではないでしょうか?
アパート経営をするためにはそれなりに専門知識やノウハウが求められます。
例えば、自身が物件を借りる時、同じ建物なのに部屋によって家賃が違う!
といった経験はないでしょうか?
そしてそのような場合、あなたや入居者はどのような行動をとるでしょうか?
こんな時、不動産オーナーにとってリスクが生じています。
今回は同じアパートなのに家賃が異なる場合の大家のリスクについてまとめました。
同じアパートなのに家賃が異なる?一体その理由は⁉
同じアパートやマンションなのに部屋によって家賃が異なる主な理由です。
・部屋の間取りが異なるから
部屋の広さが異なっていると当然家賃も変わってきます。
・部屋の設備が異なるから
修繕などの目的で新しい設備を導入していることがあります。
・階数が異なるから
防犯の観点から高層階の方が安全性が高いと考えられる他、虫の発生も低層階より低いと言われているため、高階層の人気が高くなる傾向にあります。
・部屋の位置が異なるから
角部屋は隣接する部屋が少ないため内部屋よりも人気が高くなる傾向にあります。
また日当たりのよさなどによっても家賃に違いが出る可能性があります。
・事故物件
心理的瑕疵に該当するような理由で、前居住者が死亡した場合は当然人気が下がります。
上記の他にも、入居時期によって家賃が異なる場合があります。
それは空室が続いた場合、大家が早く入居者を獲得するために家賃を下げたりするからです。
こちらの理由で家賃が部屋によって異なる場合、オーナーとしては注意が必要です。
特に同じ間取りなのに低階層の自分の部屋の方が、高階層の部屋よりも家賃が高い!
などという状況が発生すると厄介です。
この場合、一体オーナーにはどのようなリスクが考えられるでしょうか?
入居者や入居を考えている人から交渉されるかも?事前に備えよう!
一般人でも簡単に情報検索ができる現在、同じアパート内で家賃が異なることを見つけた入居者はどうするでしょうか。
特に自分の部屋よりも一般的な条件が良いにも関わらず、家賃は低いのであればモヤモヤしますよね?
積極的な入居者であれば、すぐに大家にコンタクトを取り家賃の値下げ交渉に入るかもしれません。
例え数千円の違いでも、年間にしたら大きな額になります。
自分がもし入居者側だとしたら必死で交渉するのではないでしょうか?
しかし、大きな額の影響があるのはオーナーである大家も同じかそれ以上です。
というのも、もし交渉に応じてしまい1人でも値下げすると、最悪のケースとして話を聞いた入居者全員が値下げを交渉してくることも可能性としては考えられるでしょう。
入居者獲得のために、空室よりマシだと安易に家賃を下げると思いがけない所で大きな収入減になってしまう可能性があるのです。
まとめ
同じアパートなのに部屋によって家賃を変える場合、慎重な判断が必要です。
入居者に値下げ交渉するキッカケをなるべく発生させないようにしましょう。
部屋の階数や位置、設備などによって家賃が変わることは一般的に受け入れられていますので、ある部屋の家賃を下げる場合には何かしらの客観的な理由がつくように事前に対策しておくと良いでしょう。
今は情報化社会ですぐに情報が手に入る時代です。
入居者も家賃相場や交渉テクニックなど、様々な観点から自分の得になる情報を探し回っています。
そのことを心に留め、家賃などの情報を出す際には特に注意するようにしましょう。